全国被爆体験者協:控訴審で勝利を 長崎で総会 /長崎
毎日新聞 2015年08月02日 地方版
長崎原爆の被爆体験者でつくる全国被爆体験者協議会は7月31日、長崎市内で定期総会を開き、約150人が参加した。参加者は、長崎市と県、国に被爆者健康手帳の交付を求めた控訴審の勝訴に向け、団結して闘うことを誓った。
同団体は、2007年から被爆体験者395人が被爆者健康手帳の交付を求めて長崎地裁に提訴した原告団の母体。地裁では12年6月に敗訴し、福岡高裁で係争中の控訴審は11月に結審する見通しとなっている。提訴時の原告のうち、小川博文原告団長ら既に50人が死亡した。
上戸大典副会長は「これまでに50人が亡くなったのは大変残念だが、最後まで助け合って闘おう」とあいさつ。「被爆体験者訴訟を支援する会」の平野伸人相談役は「何としても高裁で勝訴し、国に被爆地域の拡大を迫りたい。最後まで心を一つにすれば、勝利への展望が開ける」と話した。
【樋口岳大】
〔長崎版〕